可溶性TCR療法の英T-Therapeutics社、シリーズAで89億円を調達
from 日経バイオテクONLINE
(2023-12-1 7:00)
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英University of Cambridgeのスピンアウト企業である英T-Therapeutics社は2023年11月15日、シリーズAラウンドで4800万ポンド(約89億円)を調達したと発表した。ヒト免疫システムを再現したトランスジェニックマウスのプラットフォーム「OpTiMus」と、機械学習の技術を駆使し、多様なTCRを生み出す。がんや炎症性疾患を対象に、「T-Bridge」と呼ぶ可溶性T細胞受容体(TCR)療法の開発を本格化する。
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ベンチャー探訪、Gaudi Clinical、再生医療安全確保法の下で再生医療を提供する医療機関を支援
from 日経バイオテクONLINE
(2023-12-1 7:00)
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Gaudi Clinicalは、再生医療等安全性確保法(再生医療新法)の下、臨床研究などで妥当性や安全性が確認された再生医療の普及を目指すスタートアップだ。同社の飛田護邦代表取締役・CEOは、順天堂大学革新的医療技術開発研究センター先任准教授を務める再生医療の研究者。厚生労働省で再生医療新法の施行に携わったり、医薬品医療機器総合機構(PMDA)で再生医療等製品の審査に従事したりするなど、再生医療の研究開発や規制に精通している。
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特集連動◎動き出したマイクロバイオーム創薬、慶應大・中本准教授ら、ファージカクテルを使った腸内細菌叢
from 日経バイオテクONLINE
(2023-12-1 7:00)
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慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器)の中本伸宏准教授と金井隆典教授は、イスラエルBiomX社と共同で、原発性硬化性胆管炎(PSC)に対するバクテリオファージ療法を開発している。ファージ療法は薬剤耐性を持つ細菌への治療法として期待されており、抗菌薬に比べて新たに薬剤耐性菌が出現するリスクが低いとされる。特定のファージが感染できる細菌は限られ、同じ種の細菌でも系統が異なれば感染できない場合もある。このように宿主域が狭いため、病原菌以外の善玉菌や常在細菌に影響を与えず、ピンポイントな治療が可能になると考えられている。2023年10月12日、中本准教授が本誌の取材に応じ、ファージ療法開発の考え方などを語った。
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第一三共、mRNAワクチンに使った独自のLNPについて「かなり完成度は高い」
from 日経バイオテクONLINE
(2023-12-1 7:00)
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第一三共は2023年11月28日、同日に一部変更承認を受けたmRNAワクチン「ダイチロナ」(コロナウイルス[SARS-CoV-2]RNAワクチン)に関する記者説明会を開催。同社の奥澤宏幸代表取締役社長は「2000年代後半より第一三共独自の脂質の研究を開始し、mRNA医薬の基礎研究を進めてきた」と開発の経緯を振り返った。研究開発本部長を務める高崎渉常務執行役員は、開発した脂質ナノ粒子(LNP)について「かなり完成度は高い」とコメント。今後、LNPの改良を続けながらmRNA医薬の研究開発に取り組み、対象疾患の拡大も検討するとした。
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Wnt活性化の三重特異性抗体を開発する英EyeBio社、シリーズA調達総額が193億円に
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(2023-11-30 7:00)
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眼疾患治療薬を開発している英Eyebiotech(EyeBio)社は2023年11月14日、シリーズA追加ラウンドにより調達資金の総額が1億3000万ドル(約193億円)になったと発表した。得られた資金は、Wntシグナルを活性化する三重特異性抗体のRestoret(EYE103)の臨床開発プログラムの加速と、他の網膜疾患治療薬候補の開発に用いられる見込みだ。
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スイスNouscom社、組換えウイルスがんワクチンの開発にシリーズCで109億円調達
from 日経バイオテクONLINE
(2023-11-30 7:00)
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独自のウイルスベクターにネオアンチゲンを導入したがんワクチンを開発しているスイスNouscom社は2023年11月14日、シリーズCラウンドで目標額を超える6750万ユーロ(約109億円)を調達したと発表した。調達資金を活用し、自社開発の臨床パイプライン(NOUS-209、NOUS-PEV)を進捗させるとしている。
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ベンチャー探訪、シアノロジー、シアノバクテリアを燃料やプラ原料などバイオものづくりに展開へ
from 日経バイオテクONLINE
(2023-11-30 7:00)
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シアノロジー(川崎市、小山内崇〔おさない・たかし〕代表取締役)は、シアノバクテリアをはじめとした微細藻類の培養技術などを活用して、環境関連事業を立ち上げる企業の研究開発をサポートしている。長期的には、様々な企業と連携し、シアノバクテリアなどを活用して燃料やプラスチック原料などを生産するバイオものづくりへと展開することを目指している。同社は、明治大学農学部の准教授を務める小山内代表取締役によって、2022年6月に設立された。
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Meiji Seikaファルマ、自己増殖型mRNAワクチンが国内で初承認
from 日経バイオテクONLINE
(2023-11-30 7:00)
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Meiji SeikaファルマとARCALIS(福島県南相馬市、?松聡代表取締役社長CEO)は2023年11月28日、都内で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン「コスタイベ」(一般名:コロナウイルスRNAワクチン、有効成分名:ザポメラン、開発コード:ARCT-154)に関する記者会見を開催した。コスタイベについては、会見前日の11月27日に開催された厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が承認を了承、翌28日に厚生労働省が承認した。
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特集連動◎動き出したマイクロバイオーム創薬、東京大・新藏教授、病原菌に選択的なIgAで腸内細菌叢を制御
from 日経バイオテクONLINE
(2023-11-30 7:00)
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東京大学定量生命科学研究所の新藏礼子(しんくら・れいこ)教授らは、腸管の粘膜で働く抗体の1つである免疫グロブリン(Ig)Aを使い、腸内細菌叢を制御することで、炎症性腸疾患(IBD)などの治療法を開発している。IgAは体外環境である腸内から体内に病原菌やその代謝物が侵入するのを防ぐなど、初期の免疫応答を担う。そのため、新藏教授らは、IgAによる免疫応答を強化すれば、抗原の侵入を根本から防ぎ、疾患によって体内の恒常性が乱れるのを予防できると考えている。
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CAR-T療法に不安材料、FDAが二次性のT細胞性血液がんのリスクを調査中
from 日経バイオテクONLINE
(2023-11-30 7:00)
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キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法に関して、二次性腫瘍化のリスクが顕在化し、業界を揺るがしている。米食品医薬品局(FDA)は2023年11月28日、BCMAおよびCD19を標的とする自家CAR-T療法を受けた患者について、T細胞性悪性腫瘍のリスクを調査すると発表した。FDAは現時点でそのリスクは治療によるメリットを上回るものではないとしているが、免疫疾患領域などにも広がりつつあるCAR-Tの開発に冷水を浴びせる格好となった。
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